経理担当がテレワークを始めるポイントを徹底解説!
オフィスに出社せず、在宅やサテライトオフィスで働くテレワーク。テレワークにはオフィス代や交通費が削減されるだけでなく、生産性が高くなるというメリットもあります。今回はテレワークについて、経理業務にスポットを当てて解説します!
【経理業務をテレワーク化するために必要なこと】
経理業務はオフィスでなくともできる作業が多いのではないでしょうか。そこでテレワークを経理業務に導入するために必要なことを3つ解説します。
① 領収書の電子化
領収書は「紙」です。テレワークは離れたところで作業をするため、領収書はスキャナを使って電子データにしなければいけません。一手間かかるように思えますが、膨大な量の領収書の現物をオフィスで抱えているより、経理業務では電子データを使い、現物領収書の管理は別途行うように切り分ける方が効率的とも考えられます。
② 各種帳票の電子化
経理業務ではさまざまな帳票を扱いますが、これらの帳票も電子データ化しなければいけません。理想的には経理業務をシステム化して、紙の帳票を使わないことです。実務では帳票を印刷して費目などをチェックすることが考えられますが、できる限り電子化することで、テレワークはスムーズに進みます。
③ ICT環境の整備
テレワークはICTを活用した働き方のため、パソコンやセキュアなネットワークなどが必須となります。必要とされる環境整備には、パソコン、ネットワーク、執務環境(机や椅子、サテライトオフィスなど)、テレワークの勤怠管理方法等が考えられます。
④ 就業規則の変更
通常勤務とテレワークにおいて、労働時間制度やその他の労働条件が同じである場合は就業規則を変更しなくても既存の就業規則のままでテレワークができますが、従業員に通信費用を負担させるなど通常勤務では生じないことが生じる場合、就業規則の変更が必要となります。
【経理業務のテレワークはクラウドではかどる】
クラウドサービスはあらかじめ用意されたサーバーやネットワークを借りて、自社専用のICT環境を整えるものです。
① クラウドとは
サーバーやデータベース、ネットワークなどをレンタルする感覚で利用できるサービスが、クラウドサービスです。クラウドサービスではインターネット上に自社専用のICT環境を構築するため、アクセスが許可されている利用者だけが、ファイルサーバーやデータベース、ネットワークを利用することができます。セキュリティに強く、安全性が高いクラウドサービスを利用することで、情報漏えいなどのリスクが大きく下がるでしょう。
② 経理用の専用サーバーを用意しなくても良い
クラウドを使えば、経理業務のテレワーク化をするために経理用のサーバーを用意する必要がありません。正確にはサーバーは使いますが、自社で実機を購入して、自社あるいはデータセンターなどの設置場所を用意する必要がなく、低コストで経理用のサーバーを構築できます。
③ 中小企業ならクラウド会計ソフトで経理業務をテレワーク化可能
中小企業様であればクラウド会計ソフトで経理業務をテレワーク化することもできます。経理専用サーバーを用意しなくても、すでにクラウド化されている会計ソフトがあるため、自社内のインターネットにつなげられるパソコンであれば離れた場所からでもアクセスできます。テレワーク化も容易でしょう。
従来ではテレワークが難しかった経理業務ですが、工夫次第で状況は変えることができます。実施するまでの環境整備は時間がかかるものが多く大変ですが、一度整えるとたくさんのメリットが感じられます。経理担当者を含め、テレワークが可能になる施策を積極的に進めていきましょう。